860: 本当にあった怖い名無し

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警備のバイトでした体験
学生の頃、夜勤で施設警備のバイトをしていた。
大手でもない限りよほどの問題がなければ採用されるし、仕事内容もコンビニとかに比べると楽だからって理由だった。実際、仕事なんて数回の見回りと監視カメラの映像を見ること、後は朝に少し立哨するくらいで、のんびりやってたんだ。
夜間の見回りは基本施設の中だけなんだけど、1回だけ敷地の外周も周ることになってた。
その日も夜中の3時頃に外周巡回にむかう。
敷地に沿った道路の歩道をのんびり歩いてたら、歩道と車道の間にある植え込みに黒い箱っぽいものが置いてあった。なんだろうと思って近づいて見ると、○berEATSの宅配バッグだった。側面にロゴも入ってる。見た感じ結構綺麗目で、ファスナーは少ししか開いてないから中に何が入ってるのかは分からなかった。辺りに人影がないし、中身だけ出してバッグ置いて届けにいったんかな、って思ったんだけど、こんな夜中だし、近くに自転車やバイクなんかが止まってないから違う。
忘れたにせよ、捨てたにせよ、植え込みは敷地の外だし関係ないなってその日はスルーしてその日まま巡回を続けた。
朝になって帰る時にその道通ったら、バッグがなくなってて、やっぱり誰かが忘れて回収に来たんかな、なんて勝手に納得してた。
でもその夜にもバッグがあった。
妙に綺麗な感じも、少し開いたファスナーも、置かれてる位置まで前日そのまま。「あれ?おかしいな?」なんて思いながらも、スルーして、朝になると消えてる。

861: 本当にあった怖い名無し
3日目の外周巡回でもバッグが置かれていた。
けどその日はいつもと違って歩道の反対側、ギリギリ敷地の中に置かれていた。敷地の中にある物は拾得物として手続きをしなければいけない。合法的に中を確認出来るし、もしかしたらこれで犯人が問い合わせとかしてくるかもしれないと内心喜びつつバッグに手を伸ばした。その時大きくガタッってバッグが揺れた。
猫か?ネズミか?って考えてるとき気付いた。
バッグに人間の腕が生えてた。
正確には毎回微妙に開いてるファスナーの間から腕が伸びてる。
近づいてる時には確かになかったし、それから目線を外してないのに、いつの間にか腕が出てる。驚きすぎてもう声も出なかった。
固まりながらも腕を凝視していると、腕が少し上がって、地面をペシんって叩く。また腕が上がって少しズレた所をペシんって叩く。それを数回繰り返した所で気付いた。
この腕は何かを探している。
そして、この腕に見つかったらヤバいってことも直感で分かった。
ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい。
完全にパニックになって、そのバッグの肩紐を掴んで、思いっきり放り投げて、ダッシュで逃げた。
途中チラッと振り返ったらバッグは車道に転がってた。
朝になったら、いつもみたいにバッグが消えてて、それ以降そのバッグは見ていない。

887: 本当にあった怖い名無し
>>861
これは良い話。〇ーバーのバックも時勢を繁栄してる。
リングのビデオとか、着信アリのガラケーとか、
その時代を象徴する要素があると語り継がれた後も面白いよね。

引用元:https://mao.5ch.net/test/read.cgi/occult/1660842356/